厚生労働省が離乳・授乳の支援ガイドの改訂を公表しました。
◎そもそも離乳・授乳の支援ガイドとは??
授乳及び離乳の望ましい支援の在り方について、妊産婦や子どもに関わる保健医療従事者を対象に、所属する施設や専門領域が異なっても、基本的事項を共有し一貫した支援を進めるために、平成19年3月に作成されたものです。本ガイドの作成から約10年が経過するなかで、科学的知見の集積、育児環境や就業状況の変化、母子保健施策の充実等、 授乳及び離乳を取り巻く社会環境等の変化がみられたことから、有識者による研究会を開催し、本ガイドの内容の検証及び改定を検討。
(厚生労働省HPより抜粋)
※離乳・授乳の支援ガイド 資料はコチラ≫≫≫
10年も経てば、時代も変化していきます。
そしてこのガイドは妊産婦や子どもに関わる保健医療従事者が対象なんですね。
私のように離乳食に関して指導や支援をする者が統一認識を持つために【基本】があります。
さて、何が変わったのか。
ここでは、離乳食を実際に作り食べさせている方(ママ・パパ・・・)向けに
知っておいてほしいことだけを簡単にお知らせします。
①各期の名称が付きました。
そもそも、今までは付いていなかったんですね。(
説明のしやすさや理解のしやすさを踏まえて、4つの時期を分かり
離乳初期・離乳中期・離乳後期・
個人的意見としては【離乳食初期】の方がしっくりきますが。
②文章変更
・家族一緒 → 共食
家族と断定せず、1人ではなく誰かと一緒に食べる楽しさ体験とし
・自分で食べる楽しみを手づかみ食べから始める
→ 手づかみ食べにより、自分で食べる楽しみを増やす。
手づかみに断定せず、食べる楽しさのひとつの手段としての文言に変わっています。
③離乳完了期の穀類の1回あたりの目安量の変更
軟飯90g~ご飯80g → 軟飯80g~ごはん80g
離乳後期が全がゆ90g~軟飯80gのため、
※あくまで、目安量です。
④離乳初期より【卵黄】の記載が追加
ガイドでは、食物アレルギーの発症を心配して
離乳の開始や特定の食物の摂取
食物アレルギーの予防効果があるという科学的根拠はない
生後5~ 6か月頃から離乳を始めるように情報提供を行うことが記載されています。
そして一覧表ではたんぱく質食材として
離乳初期では【つぶした豆腐・
ここに新たに【卵黄】が追加されました。
・・・卵!?
そう、卵はアレルゲンとなりやすい食品の代表ともいえる卵。
初期からあげても良いの??と不安に感じる方も多いと思います。
私も少しびっくりしました・・・。
初期からあげなくちゃ!!と無理に急ぐ必要はないと考えています。
けれど、心配して遅らせても予防効果があるという根拠もありません。
ですので、【離乳食が慣れてきたころに卵黄をあげても良いですよ。】
という感覚でとらえてもらえればいいと思っています。
卵黄はもちろん加熱して少量ずつあげてくださいね。
▼卵のあげかたについてはコチラを参考にしてください。
【はじめての卵】卵アレルギーが心配??
【はじめての卵】卵アレルギーが心配??②
⑤その他
歯の生える目安や摂食機能の目安が一覧表にまとまりました。
【※衛生面に十分に配慮して食べやすく調理したものを与える】と大前提ではありますが、とっても大切な一文が追加されました。
ちなみに(その①)
新たに流通する【乳児用液体ミルク】に関する情報も新たに記載されました。
これについてはまた改めて!
ちなみに(その②)
この一覧表をはじめ、支援ガイドについては
ママにとってはとても大切な「母子手帳」に記載されていることご存知ですか?
<母子手帳>
もらってすぐ、じっくり読んだはずだけど・・・
新生児のころは肌身離さず持っていたけど・・・
あれ?病院に行く時くらいしか使っていないかも?
・・・て、私だけでしょうか。
授乳・離乳の支援ガイドは2019年3月30日付けで改訂されています。
けれど、母子手帳への反映は来年度以降(2020年5~6月以降)となるそうです。
母子手帳と書いてあることと違うじゃないか!!!
と迷われる方も多くいらっしゃるかと。
今回ここにまとめたことが大切な変更点です。
このブログを読んで、少しでも疑問が解決できたら嬉しいです。
指導者の皆さんも、変更点は必ずチェックしておいてくださいね!!
乳幼児食指導士(幼児食アドバイザー)
妊産婦食アドバイザー
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管理栄養士 藤原朋未
幼児食アドバイザー(乳幼児食指導士)/妊産婦食アドバイザー
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