知っておきたい、離乳食の豆知識をご紹介します。

とろとろのおかゆを準備したのに
食べさせていたら、だんだんとサラサラになってしまったことはありませんか?
IMG_5512
まるで水のようになってしまった、おかゆです。


**目次**
➀離乳食にとろみが必要なワケ
②おかゆがサラサラになる原因は?
③最後までとろみをキープする方法


➀離乳食にとろみが必要なワケ

離乳食の調理の基本ともいえる【とろみ】
特に離乳食に慣れるまでの離乳初期〜中期ではとろみをつけることが大切です。

これは、赤ちゃんのお口の発達に関係しています。
離乳食を始める前の赤ちゃんは、おっぱいや哺乳瓶の乳首をくわえて
口を開けたまま、
舌で乳首をおしつぶし、絞り出すようにして飲んでいます。
26779996_s
離乳食を始めたばかりの初期の赤ちゃんは、まずは唇を閉じることが目標です。
まだ舌は前後に動かすだけなので、
・飲み込みやすさ

・誤嚥を防ぐ
この2点のために、とろみが必要になります。

図1
▲初期のお口の様子

参考:マンガでわかる! 離乳食はじめてBOOKKADOKAWA)

著者:モチコ 監修:太田百合子 料理制作:藤原朋未


中期では、舌と上顎で食べ物をつぶすしていく動きへと移行します。
口の中で食べ物をひとまとめにする動きを覚えていく時期なので、
特にとろみをつけて飲み込みやすい離乳食づくりが必要です。
図2
▲中期のお口の様子
スープなどの液体状のものは水溶き片栗粉を使うのが一般的なとろみをつける方法です。
また葉物野菜やパサつきやすい肉類などは
おかゆやいも類などのとろみがある食材と混ぜると食べやすくなります。
e55841f7


②おかゆがサラサラになる原因は?
さて、離乳食づくりに「とろみ」が大切なことが分かりましたが
どうしておかゆは食べ進めていくとサラサラになってしまうのでしょうか。
これは、唾液で消化されているから


そう、ヒトの消化は口に入れた瞬間からはじまります。
第一の消化液は「唾液」。

まずは噛むことで食べ物と唾液とを混ぜ合わせて
唾液に含まれるアミラーゼという消化酵素がごはんなどに含まれるデンプンを消化します。
唾液と混ざり合ってやわらかくなった食べ物は、その後食道へと運ばれていきます。

【よく噛んで食べましょう。】
そうよく言われているのは、消化を助けるため。
しっかりと唾液を分泌させるためにも噛むことは大切なんですよね。

さて、赤ちゃんが食べている「おかゆ」は米から作られます。
デンプンがたっぷり、含まれています。
2843c66c-s
食べ進めていくうちにおかゆがさらさらになっていくのは
スプーンについた赤ちゃんの唾液が、器の中のおかゆのデンプンを分解するため。
ちなみに、片栗粉でとろみをつけた料理も同様の現象が起こります。

③最後までとろみをキープする方法
うちの子の唾液、しっかりアミラーゼが働いているのね…!
と感動しちゃいます。

でも、食べやすいようにとろみをつけたはずの離乳食。
さらさら状では、赤ちゃんにとっては食べにくい。
むせてしまってうまく飲み込めない可能性もあります。

最後までとろみをキープするには取り分けましょう!
IMG_9382
食べる分だけ、左手前のお皿に移してそこから赤ちゃんにあげます。

「洗いものが増えるじゃない!」なんて言わないで…!
出来たてのごはんはとっても熱いので、こうやって少量を取り分けてあげることで
すぐに人肌まで冷めてくれます。
IMG_9385
お食事も終盤ですが、おかゆはとろとろをキープできました。

最後まで、美味しくそして安全に赤ちゃんが食べられますように。
とろみをキープさせる豆知識、ぜひお試しください^^


⭐️レシピ本絶賛発売中です!⭐️


▼フォローすると最新の記事のお知らせが届きます。


instagramインスタグラム tomo_mamaraku
レシピ投稿しています。


お仕事のご依頼・ご質問等はコチラ からお願いいたします。

管理栄養士  藤原朋未